吉永裕 Volition 展
吉永裕「 水の歌2022」越前和紙・パステル
1948年長崎生まれ、1972年より国内はもとより、メキシコ・イタリア・アメリカ・イギリスほか世界で個展を中心に発表を続けておりました。本展では、手漉き和紙を折りたたみ、そのマス目ごとに渾身の力でパステルの粒子を擦り込み着色する、独自の技法で制作した作品を展示・販売いたします。
作家プロフィール ■ 吉永 裕(Yoshinaga Yutaka)
手漉きの和紙を折りたたみ、そのマス目ごとに渾身の力でパステルの粒子を擦り込み着色する。
紙の繊維は綻び、パステルの塊は砕け、粒子が宙を舞う。
防塵マスクをつけてのその作業は、まるで目の前の作品と格闘しているようだ。
作家の意識は、ただそのマス目にのみ集中し、時間をかけ体力と意志の限界まで繰り返し続けられる。
すべてのマス目の作業が終われば、また一枚の紙に戻され、全容が明らかとなり吉永裕の世界が現れる。
繊維と粒子、なじまないものどうしを力ずくで引き合わせることにより、やがて和紙は色に、色は和紙へと変化を遂げる。線と色だけのシンプルな画面に広がる優雅で豊潤に創造された世界は、圧倒的な存在感を放ち、見るものを陶酔させる。
1948年
長崎県生まれ、東京都在住。
1972年
個展を中心に発表を続ける。(24歳)
1983年
精力的に行われた創庫美術館・点(新潟)の個展の後、神奈川県民ホールギャラリーの現代作家シリーズとして、主要作品からなる初めての回顧展が行われる。(35歳)
1985年
福井県で行われた現代美術今立紙展で大賞受賞。
東京の原美術館ハラ アニュアル展では優秀賞受賞。(37歳)
1987年
シケイロス文化ポリホルム美術館(メキシコシティ)では、日本人として初の大規模な展覧会が催され作品が購入された。(39歳)
1996年
アメリカ版画工房の雄-クラウンポイント工房-に招かれ初の銅版画に取り組む。(48歳)
1997年
同工房35周年展でナショナルギャラリー等巡回。
2001年
釜山メトロポリタン美術館では、韓国・中国・日本のアーティストによる大規模な展覧会が開かれた。(53歳)
ブリストル市立美術館(イギリス)で展覧会。
草間彌生・吉永裕HAIKU展(NY・アメリカ)
2010年・
2011年
シェーマ美術館(韓国)で展覧会。(62歳)
2012年
銅版画に興味を持ち続け、奈良の徳源寺工房(ポール・マロウニーによる)で、吉野の和紙を使用した銅版画に取り組む。
2014年
NYメトロアートフェア(アメリカ)に出品。
シカゴで個展を開催。(66歳)
現在
日本・海外において精力的に活動中。
会期:4月12日(水)~18日(火)
会場:8階 gallery TOART
営業時間 10時⇒19時
※最終日は17時閉場